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エピローグ|すべての価値は暮らしの中でⅡ

2015.08.18 Tuesday

 

エピローグ すべての価値は暮らしの中で
プロデューサー 大澤 勝彦

― 日本の樹木に目を向けて ―

そして、MOCTAVEには2つの思いを込めています。
1つ目は日本の木を使い生かしたいという思いです。

高度成長期に、私たちは国内の森林から収奪的に木を伐り出して使い、次にはスピードをコストを優先させ、多くの場合自分たちの山林からではなく、外国から木材を輸入してその需要に応えてきました。

この結果山林に人の手が入らず荒れてしまい、樹木の生態系にも影響を及ぼしていると聞いています。
樹木を伐採することは、その成長量を上回らない限り問題はなく、
むしろ人が森林に手を入れることで環境保護に貢献することになります。

森林からの恩恵に畏敬すると同時に、国内の木材をさらに有効に利用することが、
巡って森林資源を護っていくことであると考えました。

MOCTAVE_広葉樹_木材_家具_飛騨

特に今までは用材として興味を持たれない、単に「雑木」と呼ばれている
小中径樹の広葉樹を活用したいと思いました。
それらは個性的な表情を持ち、実に多くの色と肌触りがあることを再認識しました。
あたかも森の豊かな多重奏が聞こえてくるようでした。

 

― 技術は繋げて、磨かれていく

 

2つ目は日本の木工家具職人の伝統技術を生かし繋ぎたいという思いです。
日本の家具量産体制は1970年代をピークに減少しつつあります。
家具職を担う人もかなり少なくなっていますが、今なお若い職人さんも生まれ
伝統技術はしたたかに引き継がれています。

世界に誇れる技術と感性があり、繊細で生活の知恵に満ちた優れた意匠力、デザイン力があります。
そして何よりも樹を熟知し、木を愛する心を持っています。
<MOCTAVE>は製材から加工、組み立て、仕上げまで飛騨高山の選ばれた少人数の工房で造ります。
脱大量生産、非画一的家具。1台1台、誠実にここでしか造れない家具、
2つとして同じ表情のない家具を造りたいと思っています。

<  ブランドストーリー 目次  >

 

家具 ・ インテリアショップ MOCTAVE | 東京・代官山

 

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