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第4章 | 森の響き [板屋楓・棈]

2015.08.19 Wednesday

 

モクターブ 広葉樹図鑑P20[右]
板屋楓  イタヤカエデ(カエデ科)
Acer mono Maximowicz

岐阜県では「イタギ」と呼んでいます。
カエデの中では葉が大きく切れ込みの数が少ないのが特徴ですが、
変異種も多く微妙に形が違うものがあります。

北米にはシュガーメープルという、メープルシロップを採取するカエデがあります。
イタヤカエデも樹液には糖分があり、煮詰めればメープルシロップの代用品になります。
材は白っぽく緻密で光沢があって美しいため幅広く使われ、
特に家具やフローリングのほか、弦楽器などにも使われます。

 

[左]
棈  アベマキ(ブナ科)
Quercus variabilis

名前はあまり知られていませんが、西日本の里山では多く見られるドングリの成る木です。
クワガタ虫が好きなクヌギとよく似ていますが、
アベマキとの区別はドングリの殻の部分の違いなどで判別できます。

深く裂け目のある樹皮はコルク質が厚く、押すと弾力があり、その様相が「あばた」のようなので
「あばたまき」が訛ったものがアベマキの語源だとも言われています。材は重くて硬いため家具などにも使用できますが、あまり出回っていません。

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